暮らす時間の豊かさを創るための
「ノルディック デザイン」という提案を
Study
Nordic Design街と人と自然をつなげる
北欧デザインのスタディから
生まれたプロジェクト
[リピアーノガーデン茶屋ヶ坂]
東山動植物園、平和公園、茶屋ヶ坂公園…。この東山の緑のつらなりの先にもうひとつ、新たなガーデンを創造したい。この想いが本プロジェクトのテーマとなりました。理想としたのは、街と人と自然をつなげ、生活を豊かにし、風景を美しくする北欧のデザイン。設計・企画段階のスタディとして話し合われた北欧デザインの姿、代表的な3つのポイントをご紹介します。






Green & Brickしっとりと緑に溶け込む、
質感豊かな煉瓦の情景。
理想にしたのは
アルヴァ・アアルトの「夏の家」。
最も影響力を持った20世紀の建築家の一人であり、「北欧の賢人」と称されたアルヴァ・アアルト(1898-1976)。生涯200を超える建物を設計し、モダニズムに自然の要素を取り入れ、人の暮らしを豊かにする建築や家具デザインを追求しました。
その「夏の家」はフィンランド内陸、湖沼の入江にひっそりと佇み、豊かな緑と対比をなす暖色の煉瓦壁が印象的です。煉瓦の温かみが森と調和し、人工と自然の境界を柔らかくつなぎます。この美しい組合せを、本プロジェクトにも描きたい。周囲の景観形成に寄与するための理想がここにあるように思えたのです。
ランドスケープデザイナー
庄島正興氏からのメッセージ
煉瓦には、陽光を浴び温もりを保つという特性があり、北欧には欠かせないマテリアルなのだと思います。また、針葉樹は常緑で一年を通して緑の景色となり、白樺やカエデなどの落葉樹は秋に黄葉し、黄金色の世界を描きます。そんな世界を再現してみたいと考えました。
庄島正興氏
Landscape Designer's Message
Lighting Design近代照明デザインの父、
ポール・ヘニングセンの
「PHアーティチョーク」を採用。
建築家、デザイナー、エッセイスト、映画監督、シンガーソングライターと多彩な才能をもつポール・ヘニングセン(1894-1967)。その代表的な業績は、なんと言っても自らのイニシャルを冠した、現代にも普及する照明デザインの数々と言えるでしょう。
ヘニングセンの代表作である「PHアーティチョーク」ペンダントランプは、一目見たら忘れられない華やかさを湛えています。72枚のシェードによって構成され、それぞれのシェードが光を美しく反射し、光源そのものが眼に映らない構造。もともとは1950年代、コペンハーゲンの海辺に建つヨットクラブのためにデザインされたもので、コミュニティの場にふさわしいデザインと言えるでしょう。
Modern House沿道の景色を緑樹とともに美しくする
アルネ・ヤコブセンの
モダンハウスを理想にして。
(イメージスケッチ)
北欧モダンを牽引したと言えば、アルネ・ヤコブセン(1902-1971)の名前が挙がります。デンマークを代表する建築家・デザイナーで、国立銀行のような壮大な建造物から家具やテキスタイル、ティースプーンといった小さなアイテムまで手掛けました。
「ミッドセンチュリーモダン」という世界的トレンドがありました。それまでのアールデコ様式の装飾を排して、ミニマルで機能的なデザインを追求する。それが現代デザインのベースになったとも言われています。北欧のモダンデザインもその流れにありますが、少し違うのは「自然との調和」そして「光を希求する設計」。本プロジェクトが目指す姿もここに見つけたのです。



